すっきりとした幹から伸びる張りのある手のひら状の葉。
幸運を招き入れてくれそうなパキラは、風水でも「発財運」「仕事運」などを向上させてくれる植物として人気があります。
そんなパキラですが、「購入してから一度も植え替えていない」または、「2年以上、鉢を変えていない」という場合、そろそろ鉢替えのタイミングかもしれません。
でも、これ以上鉢を大きくすると置き場所に困ってしまう…。
このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、パキラの鉢をこれ以上大きくしたくない場合の鉢替えの方法を紹介します。
パキラの鉢をこれ以上大きくしたくない時の鉢替え方法
パキラは観葉植物の中でも比較的に根詰まりしにくい部類に入ります。
とはいえ、2年以上も鉢替えしないままでは、土も固まって水はけが悪くなり、根腐れのリスクも高まります。
室内管理の場合、鉢が大きすぎるとスペースの確保も大変。これ以上鉢を大きくしないで鉢替えする方法を紹介するね。
パキラの鉢替え 手順①適期は春~初夏
パキラの鉢替えに適しているのは、生育がさかんな春から秋にかけての過ごしやすい時期です。
気温は20度~25度程度が理想的でしょう。
真夏(30度以上)の鉢替えは株の負担となることも多いため避けた方が無難です。
これまでと同じサイズの鉢に鉢替えする場合、今ある根を切り詰めることになるよ。これは植物にとって大きな負担!だからこそ、より回復力の高い春~初夏におこなうことが大事なんだ。
いきなり大きすぎる鉢に植え替えるのはキケン!
「何度も鉢替えするのは面倒。いきなり大きな鉢に替えても大丈夫かな?」
このように思われる方も多いでしょう。
しかし、パキラの場合は特にいきなり大きすぎる鉢に植え替えることはおすすめしません。
いきなり大きすぎる鉢に植えると根腐れのリスクが高まる。パキラは他の観葉植物に比べて底まで広く根を張らないから、いきなり大きすぎる鉢に替えると、根が吸いきれずに残った水分が長く鉢内に停滞して根を傷めてしまうんだ。
パキラの鉢替え 手順②鉢底石を入れる
新しい鉢が決まったら、まずは鉢底石を入れましょう。株に対して鉢が深いと感じる場合は鉢底石を少し多めに入れるのがおすすめです。
なぜ、鉢底石を入れないといけないの?
鉢替えをする場合、新しい鉢の底には鉢底石を敷きますね。
鉢底石を敷く理由は、鉢内の排水性を確保するためです。
土は経年により徐々に粒が崩れ、団子状に固まります。すると、水はけが悪くなり根を傷める原因になることがあるのです。
鉢底石は崩れにくいから、鉢底に入れておくと土が劣化したとしてもある程度の水はけをキープしてくれるよ。
パキラの鉢替え 手順③用土を鉢の1/3ほど入れておく
パキラに適した水はけのよい土を用意し、鉢の深さ1/3程度まで入れましょう。
今の鉢からパキラを取り出すのは、新しい鉢の用意がしっかりとできてからです。
少しでも株への負担を減らすため、新しい鉢はあらかじめ準備しておくのがベスト。同じ鉢に植える場合はできるだけ素早く済ませよう。
パキラが好む土ってどんな土?
パキラが好むのは水はけのよい土です。
多湿により根腐れを起こしやすいため、「保水性<排水性」のような土がおすすめです。
また、室内管理がメインとなる場合は「室内向けの土」もおすすめ。堆肥を使用していないため、コバエが湧きにくく室内でも清潔な管理が可能になるよ。
パキラの鉢替え 手順④古い土を落して、根を半分ほどカット
新しい鉢の準備が整ったら、いよいよ今の鉢からパキラを取り出しましょう。
根にくっついた古い土や鉢底石を、割りばしや使い古しのお箸などでつついて優しく落とします。
清潔で切れ味の良いハサミを使い、根は半分くらいまで切り詰めておきます。
鉢からなかなか株を取り出せない時は?
「鉢からなかなか抜けない」という場合は、鉢を少し横に傾け、鉢の側面をこぶしでトントンと叩いてみましょう。
振動で取り出しやすくなります。
それでも抜けない場合は、鉢底に割りばしの太い方を差し込んで押し出してみて。
パキラの鉢替え 手順⑤鉢に株を配置し残りの土を入れ込む
新しい鉢に株を配置し、土の量を調整しつつ高さと位置を決めましょう。
植え付ける位置が決まったら残りの土を入れます。内部に不要な隙間が生じないよう、棒で軽くつつきながら作業するとスムーズです。
土を入れ終えたら、鉢を持ち上げて地面にトントンと軽くたたきつけ、内部の空気を抜いておこう。
鉢替え後はたっぷりと水を与えます
鉢替え後はたっぷりと水を与えます。できれば鉢底から出てくる水が透明近くなるまで水やりをしましょう。
あらかじめ土の汚れを流しておくことで、水やりの度に受け皿が汚れるのを防ぐことができます。
水やり後はしっかりと水気を切り、受け皿に溜まった水はこまめに捨ててね。
パキラの鉢替え 手順⑥葉数を減らす
根をカットした分だけ葉も減らしておきましょう。
根を減らしたのに葉が多いままだと、水分供給が追い付かずに弱ってしまう恐れがあります。
葉を減らすことで供給(取り込む水分量)と蒸散(放出する水分量)のバランスを取る
葉がある限り植物は光合成し、蒸散によって水分を放出します。
根を多く切り詰めた場合、その分葉数も減らしておくことで、株への負担を抑えることができます。
根を多く切り詰めた場合は復活までに時間がかかるよ。寒くなる前の秋や、極端な暑さに晒される真夏の植え替えは避けてね。
パキラの鉢替え 手順⑦水やり後、風通しのよい半日陰へ
鉢替え後のパキラは株に大きなストレスがかかっている状態です。
いきなり強い光に当てるのは避け、できるだけ風通しのよい半日陰やレースカーテン越しの光が当たる場所に置いて安定するまで休ませます。
その後は土がしっかりと乾いてから水やり。株に触れて抵抗を感じるようになったら、根が活着したサイン!
高温期は特に「葉焼け」に注意しよう
少しずつ明るい場所へ移動し通常の管理に戻しましょう。
ただし、真夏は葉焼けを起こしやすいため直射日光は避けます。
植え替え直後に肥料を与えるのは×。根が傷ついている状態で吸いきれないほどの養分を与えると、土に残った養分によって根を傷めてしまう恐れがあるんだ。肥料を与えるなら植え替えから1ヶ月経ってから。
パキラを大きくしたくない時の植え替え方法【まとめ】
今回は、パキラの鉢替え方法をくわしくご紹介しました。
鉢替えは根詰まりを解消するためだけにおこなうものではありません。古くなった土を交換したり、養分の少なくなった土を更新するためにも必要です。
特に、2年以上植え替えをしていないという場合、土が古くなって排水性が低下している可能性があります。
パキラを色つやよく丈夫に保ちたい場合は、定期的な鉢替えで丈夫な姿を保ちましょう。
※ただし、冬場の鉢替えはそのまま株を弱らせてしまう恐れがあるため避けます。春になるまで待ちましょう。
パキラの鉢替え方法【手順】
- 適期は春から秋(気温20度~25度くらいの時期)
- 鉢を用意し鉢底石を入れる
- 用土を鉢の1/3ほど入れておく
- 鉢からパキラを取り出し古い土を軽く落とし、根を半分ほど切り詰める
- 株を新しい鉢に入れ残りの用土を入れる
- 根を切った分だけ葉も減らしておく!
- 水やり後は風通しのよい半日陰に置き休ませる