四方に広がる5枚の子葉が特徴のパキラ。
「マネープランツ」とも呼ばれるパキラは金運を呼び込む「発財樹」としても知られ、贈り物としても高い人気を誇ります。
そんなパキラはとにかく生育旺盛。放っておくとどんどん葉を茂らせてくれることでしょう。
とはいえ、室内で管理している場合、あまりにも伸びすぎてしまうと「置き場所に困ってしまう…」という方も多いのではないでしょうか?
結論からいうと、パキラは定期的な剪定で樹形を整えるのがおすすめの観葉植物。また、パキラにとって剪定は樹形を整えるためだけに必要というわけではないんだ。
今回は、パキラが伸びすぎた時の対処法と定期的な剪定が必要な理由をご紹介します。
伸びすぎたパキラの対処法!適期の剪定で樹形を整えるべき理由とは?
耐陰性があるため室内でも育てられる「観葉植物」として人気のパキラ。しかし、本来は日光が大好きな植物です。
日光不足が続くと茎ばかりが伸び、葉と葉の間隔が伸びすぎてだらしのない見た目になりやすいです。
パキラは枝先に葉を付けるため、株元近くの古い葉は少しずつ落ちてきます。
伸びすぎたパキラは樹形を整るためにも適期に剪定するのがおすすめ。
伸びすぎたパキラの剪定 手順①適期は5月~6月頃
パキラは暖かい時期に生長がさかんになる熱帯性の植物です。そのため、もっとも生長がさかんになる7月~8月頃までには剪定を済ませておきます。
おすすめは気温が上がり始める5月~6月頃です。春はパキラの生育が盛んになり始める時期なので、冬までの間により多くの回復期間をもうけられます。
肌寒い時期の剪定はパキラを弱らせてしまう恐れがあるため避けましょう。
パキラに剪定が必要な理由とは?
- 樹形を整えるため
- 葉が茂り過ぎている場合は風通しを良くすることで病害虫の発生を防ぐ
- 葉が密集している部分の葉を減らすことで全体的に日が当たるようにする
伸びすぎたパキラの剪定 手順②剪定方法を決める
伸びすぎたパキラの剪定方法は「切り戻し」がおすすめです。また、幹以外の葉や茎をすべて切り落とす「丸坊主」という方法もあります。
- 切り戻し…伸びすぎた部分のみをカットして樹形を整える。リスクを抑えつつ樹形を整えることが可能。
- 丸坊主…幹以外すべて切り落とし太い幹だけを残す。失敗を防ぐためには実施時期が重要。適期(5月~6月頃)を守ること。すべての葉や茎をカットすることでコンパクトな樹形にし育て直すことが可能。
丸坊主とは?
幹以外のすべての葉や茎を切り落とす剪定方法を丸坊主といいます。丸坊主にすることで乱れた樹形を整えることが可能です。
★☆以下は、ガジュマル(ゴムノキの仲間)を丸坊主にした際の様子です。
1.丸坊主前のガジュマル。
2.丸坊主後の経過。こんもりした樹形を取り戻した。
すべての葉や茎をカットする丸坊主剪定は、株に大きな負担を与えます。そのため、適期である5月~6月頃に実施することが失敗を防ぐ最大のコツです。
3.丸坊主から約1年半後のガジュマル。
丸坊主は失敗のリスクと見た目(しばらく幹だけになる)の問題はありますが、成功すればすべての葉を一気に入れ替え、樹形をコンパクトに整えられます。
伸びすぎたパキラの剪定 手順③伸びすぎた部分をカット
新芽を出したい部分から5~10cmほど上をカットするのがおすすめ
葉が落ちて茎が伸びきっている部分を中心にカットします。パキラはとっても丈夫なため、適期であれば1か月程で新しい芽を出してくれるでしょう。
カットする際は切れ味のよいハサミを使用してください。傷口の面積ができるだけ狭くなるよう、茎に対して水平にカットします。
カットした茎は挿し木で増やすこともできる
カットしたパキラの茎をそのまま捨ててしまうのはもったいありません。パキラは挿し木で簡単に増やすことができるからです。
水差しにして約1か月ほどで発根する。
葉が付いていなくても(茎だけでも)芽吹くことも多い。
伸びすぎたパキラの剪定 手順④日当たりのよい場所で管理を続ける
剪定後のパキラはできるだけ日当たりのよい場所に置いて管理を続けます。
最低でも15度は保てる場所がベストです。室内なら、南から東向きの窓際がよいでしょう。
20度以上なら屋外の日陰~半日陰に置くのがおすすめ。十分な日光と風通しによりパキラの生長がよりさかんになります。ただし、夏は直射日光を避けてください。
大幅に葉数が減った場合は水やりのタイミングに注意
極端に葉を減らした場合、葉が減ったことで蒸散による水分排出が少なくなり土が乾くのがやや遅くなります。
そのため、大幅に葉数を減らした場合は水のやり過ぎに気を付けてください。基本は土が乾いてからたっぷりとです。
早く新芽を出させたいからといって、土が乾ききらないうちに水を与えていると、根が呼吸できずに傷んで腐る「根腐れ」を引き起こします。
まとめ
葉が茂りすぎたら葉をカットし、風通しをよくしてやるとよい
ということで、今回は伸びすぎたパキラの対処法についてご紹介してみました。
伸びすぎたパキラは適期に剪定してすっきり樹形を整えるのがおすすめです。失敗を回避する最大のコツは「適期に実施すること」。これに尽きます。
水差しのままでもおしゃれ。大きく育てたいなら土に植え替えよう。
目安となるのが天気予報。最低気温が安定して15度を上回るようになったらパキラの生長が盛んになり始める頃です。
伸びすぎた部分をカットし乱れた樹形を整えましょう。
伸びすぎたパキラの対処法とは?
- 適期(5月~6月頃)の剪定で樹形を整えるのがよい➡剪定後、しばらくは水のやり過ぎに注意すること
- 剪定後も日光不足が続くと葉と葉の間隔が伸びて間延びする➡明るい場所に置いて管理を続けることが大切(ただし、屋外の直射日光は避けた方が無難)