パキラがひょろひょろに間延びして見栄えが悪い。。
仕事運を高めてくれる「発財樹」としても有名なパキラですが、
購入時にに比べてひょろひょろと伸びて、弱々しい見た目になってはいませんか?
そこで今回は、パキラがひょろひょろになる理由と対策について詳しく解説します。
パキラがひょろひょろに徒長する原因
枯れてはいないものの、月日が経過するごとにひょろひょろと間延びしていくパキラ。その理由と対策をみていきましょう。
パキラがひょろひょろになる主な理由は「光線不足」
パキラの茎ばかりがひょろひょろと伸びる主な理由が、日光不足による徒長(とちょう)です。
パキラは耐陰性があるため室内でも育てられる観葉植物として人気がありますね。しかし、本来は日光を好みます。
本来は日光を好むパキラ。日光不足が続くとひょろひょろになりやすい
パキラの原産地は中南米。現地では太陽の光をサンサンと浴びながら高さ約10メートルにもなるそうですよ。
日光不足に陥ると、パキラの茎ばかりが光を求めて間延びし、ひょろひょろとした見た目になります。
「観葉植物」として知名度の高いパキラだけど、本来は日光が大好きな植物なんだ!日当たりが悪いとひょろひょろになりやすいよ。
春~秋にかけて日光が不足するとひょろひょろになりやすい
パキラの生育が旺盛になるのが春から秋にかけての暖かい時期です。
そのため、春から秋にかけての暖かい時期にパキラを室内に置きっぱなしにしていると、光線不足によってひょろひょろになりやすくなります。
徒長によって損なわれるのはパキラの見た目だけではありません。
株自体も弱々しくなり、ちょっとした環境の変化でダメージを受けやすくなります。
パキラは日光不足が続くとひょろひょろになるだけじゃない。秋から冬にかけての寒さや、水のやり過ぎなどによるストレスにも弱くなるよ。
パキラのひょろひょろを防ぐコツ
真夏以外はできるだけ明るい場所に置く
パキラがひょろひょろになるのを防ぐためには、春から秋にかけての生育期にできるだけ日光や風に当ててあげることが必要です。
日光はもちろんですが、風も植物が光合成する上で欠かせません。
光合成に欠かせないのが光・水・風
植物は風を感じることで葉の裏にある気孔の開閉が活発になり、光合成がさかんになるといわれています。
室内ではどうしても風通しの面で屋外には敵いません。
ただし、真夏の直射日光や西日は「葉焼け」を起こす原因となるため避けます。
葉焼けにより色が抜けたパキラの葉
30度以上になる高温期は、半日陰に移動させたり遮光ネットを利用しましょう。
または、室内のレースカーテン越しの光が当たる場所に移動させます。
室内からいきなり屋外の日向に移動させるのも葉焼けの原因になるよ。植物は「急激な環境の変化」にとても弱いんだ。移動する場合は数日かけて、少ーしずつ日光に慣らすことで葉焼けを防げるよ。
ひょろひょろになったパキラの仕立て直し方
パキラがひょろひょろになってしまった場合、適期に切り戻すことで樹形を整えることができます。
ひょろひょろになったパキラは切り戻すことで形を整えられるよ。成功のコツは「適期に実施すること」!
ひょろひょろになったパキラの整え方 手順①適期は5月~6月頃
失敗回避のコツ:寒い時期は無理に切り戻さない
適期に切り戻すことで、植物の負荷を最小限に抑えられます。
成長活動が盛んな時期に切り戻すことで、新しい芽や枝を迅速に出すことができるからです。
逆に、成長が活発でない冬に無理な切り戻しを行うと、植物に過度の負荷をかけてしまいます。
寒い時期の切り戻しは、成長や回復に悪影響を与える可能性があるよ。
ひょろひょろになったパキラの整え方 手順②切る場所を確認
伸びすぎた枝を中心に切り戻しましょう。
筆者の経験上、心配な場合は根元の茎を5cm~10cmほど残しておくと回復が早い傾向です。
失敗回避のコツ:切り戻し前の数日は水やりを控え土を乾かし気味にしておく
切り戻しによって葉数が大幅に減る場合、切り戻し前の数日間は水やりを控えて土を乾かし気味にしておきます。
その理由が「蒸散」です。
「葉が減ることで蒸散によって放出される水分量が減る➡しばらくは土が乾きにくくなる➡土をびしょびしょにしておくと根腐れを起こしやすくなる」
あらかじめ土を乾かし気味にしておくことで、切り戻し後の水分管理が容易になるよ。水やりのタイミングや量を調整しやすくなるから、根の腐敗や病気のリスクを低減することができるんだ。
ひょろひょろになったパキラの整え方 手順③伸びすぎた枝をカット
切れ味のよい清潔なハサミを使い、伸びすぎた枝をカットします。
切れ味のよいハサミを使うことで切り口がきれいになり、植物へのダメージを最小限に抑えられます。
失敗回避のコツ:新芽や新しい葉がある場合は残しておくと回復がスムーズ
パキラを切り戻す場合、基本的には株元(植物の根元)から切り戻します。
どこを切ればいいか迷った場合、新芽があればその少し上あたりを切るのがよいでしょう。
新芽を残しておく方が切り戻し後の回復がスムーズに進みやすいよ。
ひょろひょろになったパキラの整え方 手順④明るく風通しの良い場所で管理
切り戻し後のパキラは明るく風通しの良い場所に置いて管理します。
- 室内の場合…南~東向きの窓際がベスト。レースカーテンは基本不要
- 屋外の場合…日陰~半日陰。気温が許す限りは屋外で管理することで生育がさかんになる
葉数が大幅に減った場合は水のやり過ぎに注意!水やりは「〇日に1回」などと決めず、土が乾いてから与えよう。
切り取った枝は挿し木で育てることもできる
切り取ったパキラの枝は「挿し木」で育てることができます。土や水に挿して発根させるのが挿し木です。
水に挿しておくと2週間ほどで下写真のように新芽が出てきます。
そのまま水差しで楽しんでもok。ただ、大きく育てたいなら土に植え付けるのがおすすめだよ。
ひょろひょろになったパキラの整え方 手順⑤1か月ほどで新芽が出現、徐々に通常の管理に移行
切り戻し後、1か月ほどすると切り口のやや下あたりや幹などから新芽が出てきます。
生育が盛んな時期であれば複数の新芽が出てくることも珍しくありません。
葉が展開し始めたら徐々に通常の管理に戻しましょう。葉が増えるにつれ、土が乾く速度も速くなってくるはずです。
切り戻しから約3か月半後のパキラはこちら
こちらは切り戻しから約3か月半後のパキラです。
すっかり新しい葉が開いてボリュームのある姿に生長しましたね。
パキラを切り戻すときは、生長後の姿を想像しながらカットするといいよ。
ひょろひょろ徒長を回避!パキラを姿良く育てるコツ
せっかく整えたパキラも日光不足が続くと再びひょろひょろの見た目に戻ってしまいます。
パキラを姿よく育てるコツは以下の通りです。
ひょろひょろ回避!パキラを姿よく育てるコツ①室内なら南~東向きの窓際に置く
日光が豊富な環境ではより多くの新しい葉や茎を生成し、ボリュームのある引き締まった樹形に生長します。
日光不足が続くことで植物は光を求めて伸び、ひょろひょろの原因となります。
ひょろひょろ回避!パキラを姿よく育てるコツ②サーキュレーターを使う
窓を閉め切る時期の室内は無風状態となりがちです。風通しが悪いと根腐れ、病害虫の発生リスクも高まります。
また茎や枝は適度な風を受けることでより堅固に成長する傾向です。
窓を閉め切る時期はサーキュレーターを活用することで、停止しがちな室内の空気に流れを作りだすことができます。
ひょろひょろに徒長したパキラにやってはいけないことは?
細長くひょろひょろのパキラを目の当たりにして「なんとかしなければ…」とお悩みの方も多いでしょう。
しかし、ひょろひょろに弱ったパキラにしてはいけなこともあります。
良かれと思ってやったことが、逆にパキラにダメージを与えていたかもしれないよ。
ひょろひょろのパキラにしてはいけないこと①思い付きの日光浴
なんだか弱々しい。やっぱり室内に置いてるからかな。そうだ、今日は天気も良さそうだしベランダで日光浴させてあげよう!
室内管理のパキラをいきなり屋外の日向に出していませんか?
実はこの行為はパキラにかなりのストレスを与えるものです。植物は何といっても急激な環境の変化が苦手。
明るい場所に移動する場合は、少なくとも1か月はかけて少しずつ明るさに慣れさせていく必要があります。
ひょろひょろのパキラにしてはいけないこと②とりあえずの水遣り
何となく調子悪そう。とりあえず水遣りしとくか。
場合によっては水遣りで復活することもあるでしょう。それはたまたま「水切れ」を起こしている場合です。
ただ、もし根腐れを起こしている場合、水遣りを繰り返すことで復活できないほど根が傷んでしまう恐れもあります。
ひょろひょろのパキラにしてはいけないこと③栄養補給としての肥料
枝が細くて弱々しい。きっと栄養不足だ。そうだ、肥料を買って与えてみよう!
地上部の調子が悪いという場合、ほぼ間違いなく根も弱っている状態です。
根が弱っている時は水分や養分を吸い上げる力も低下しています。
そんな時に吸いきれないほどの肥料を与えた場合、逆に根にダメージを与えてしまう恐れがあります。
パキラがひょろひょろに徒長する原因と仕立て直し方【まとめ】
今回は、パキラがひょろひょろになる理由と対策をご紹介しました。
パキラの茎ばかりが伸びるのは主に日光不足が原因の場合が多いです。室内であってもできるだけ日当たりのよい場所に置くことで徒長を防ぐことが出来ますよ。
植物を丈夫に育てたい場合に不可欠なのが、十分な日光と適度な水分、そして風通しです。
窓を閉め切ることの多い真夏や真冬は、扇風機やサーキュレーターを活用するのがおすすめです。植物はもちろん、人間にとっても快適な環境に整えることができますよ。
パキラがひょろひょろになる理由と対策
- パキラの茎ばかりがひょろひょろに伸びるのは主に日光不足による徒長が原因である
- ひょろひょろを防ぐためには、特に春から秋にかけての生育期に十分な日光と風通しが必要
- 鉢を移動する場合は少しずつ日光に慣らすことで葉焼けを防ぎ、株への負担を減らす
- パキラのひょろひょろ回避のためには「室内なら南~東向きの窓際に置く」「サーキュレーターを使って風通しを確保」を意識し管理する