伸びすぎたパキラの樹形を剪定でコンパクトに整えたいけど、具体的な手順や方法がイマイチ分からない…失敗するのも怖い…
今回はこのような方に向け、伸びすぎたパキラを「丸坊主剪定」で整える方法をご紹介します。
※「丸坊主」とは、幹以外のすべての枝葉をカットする剪定方法のことをいいます
丸坊主剪定なら、姿の乱れた樹形を効率的に整えられる。でも、すべての葉を取り除く丸坊主剪定は大きなリスクも伴う…。今回はそんな丸坊主剪定の手順をどこよりも分かりやすく解説するよ!
パキラを丸坊主で整える手順を画像付きで徹底解説!
パキラは中南米が原産の熱帯性植物です。そのため、生育がさかんになるのは春~秋の暖かい時期。剪定による失敗を防ぐためには「適期におこなうこと」が重要です。
では、詳しく見ていきましょう。
パキラの丸坊主剪定 手順①適期は5月~6月ころ、元気であることが条件
まずはじめに、パキラを丸坊主剪定する場合の適期は生長がさかんになる5月~6月頃。
地域にもよりますが、天気予報を見て最低気温が安定して15度程度になってくる頃です。
寒い時期の剪定は根腐れを引き起こしやすい。避けた方が無難
パキラを丸坊主剪定する場合、株自体にかなりの負担をかけることとなります。
パキラを丸坊主剪定する場合は「元気であること」が条件です。
寒い時期はパキラの生長が鈍ることで回復力が弱まっているよ。このような時期は土も乾きにくく、根腐れを起こすリスクが高いから剪定は避けた方が無難。
パキラの丸坊主剪定 手順②幹以外をカット
まず、剪定前の数日間は水やりを控えて土をやや乾かし気味にしておきます。なぜなら、丸坊主により葉をすべて切り落とすことで蒸散量が一気に減るから。
土が濡れた状態で丸坊主にした場合、しばらくは土が濡れたままになります。すると、根腐れを起こす恐れがあるのです。
切れ味のよい清潔なハサミで幹以外の茎や葉を切り落とします。剪定後は、断面付近から枝分かれするように新芽が伸びることが多いです。
どのような樹形にしたいか、生長後の姿を予想しながらカットしよう!
カットした枝葉は挿し木で簡単に増やすことも可能
剪定で出たパキラの茎はそのまま捨てるのはもったいありません。挿し木(さしき)や水差しで楽しめるからです。
カットした茎は10cm程度の長さにカットし、水を張った容器に挿してみてください。
うまくいけば1か月程度で発根します。発根後は水はけの良い清潔な土に植え付けます。白い粒々が出てきたタイミングでもokです。(下写真)
パキラの丸坊主剪定 手順③明るく風通しのよい場所で管理
剪定後のパキラは新芽が出るまで、できるだけ暖かく明るい風通しのよい場所に置いて管理します。
また、すべての葉を失った状態のパキラは蒸散によって水分放出量が極端に減り、土が乾きにくい状態です。
そのため、これまでと同じ感覚で水やりをすると蒸れにより根腐れを起こしやすくなります。
新芽が出るまでは水やりは控え目に。根腐れを防ぐため
植物は葉で光合成をおこない葉から水分を放出します。これが蒸散です。
しかし、丸坊主にしたパキラには葉が一枚もありません。そのため、新しい葉が出るまではこれまでよりも水やりを控え目にする必要があるのですね。
土が乾いたタイミングでたっぷりと与えてください。ただ、剪定前よりも土が乾くまで時間を要するようになるはずです。
水やりは「〇日に1回」と決めず、土の状態をよく観察して乾いていたら与えよう。タイミングがイマイチ分からない時は、水やりチェッカーを使うと便利!
土に挿しておくだけで、最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれます。
パキラの丸坊主剪定 手順④3週間~1か月ほどで新芽が出現
うまくいけば3週間~1ヶ月ほどで、カットした部分の近くから新芽が出てきます。
生育が盛んな時期であれば、カットした部分の少し下あたりから2つ程の新芽が出てくるよ。
剪定から約2か月経過。4つの新芽が生長して新しい葉が広がりました!
剪定時は、生長後の姿を想像しながらカットする部分を決めるとよい
ちなみに、今回は下写真のような姿を想像しつつ剪定してみました。
こんな感じで、剪定後に生長した姿を想像して余分な枝をカットしてみるのもおすすめですよ。
パキラを丸坊主で整える手順【まとめ】
ということで、今回は大きくなり過ぎたパキラの丸坊主剪定の方法をくわしくご紹介しました。
生育旺盛なパキラは定期的に剪定することで、美しい樹形を保てます。ただし、剪定時期には要注意。
とにかく「適期(5月~6月頃)におこなうこと」。これが、剪定による失敗を防ぐ最大のコツです。
定期的な剪定で置き場所に合った樹形を保ち、愛情を注いで長く育ててくださいね。
大きくなり過ぎたパキラの丸坊主剪定【手順】
- 適期は5月~6月頃。元気であることが最低条件
- 幹以外を切れ味のよい剪定はさみでカットする
- 明るく風通しのよい場所で管理。室内なら南~東向きの窓際、屋外なら半日陰。
- 水のやり過ぎに気を付けつつ管理を続ける
- 1か月ほどで新芽が出現。葉が増えたら通常の管理に戻す