すっきりとした見た目と丈夫さが観葉植物の定番となっているパキラ。
伸びすぎた茎をカットし挿し木で簡単に増やすこともできるパキラは、いろいろな楽しみ方ができる人気の観葉植物です。
そんなパキラですが、幹がぶよぶよと柔らかくなる症状にお悩みではありませんか?
今回は、パキラの幹がぶよぶよになった時の原因と対処法をご紹介します。
パキラの幹がぶよぶよな時はどうすべき?原因と対処法
なんとなく元気のないパキラ。
ふと、幹に触れるとふかふかとして柔らかくなっていた…。
このような場合の主な原因と対処法をみていきましょう。
パキラの幹がぶよぶよにな場合、根腐れを起こしている可能性が高い
パキラの幹がぶよぶよと柔らかくなっているという場合、残念ながらすでに根腐れを起こしている可能性が高いです。
根腐れに発展するとその多くがそのまま腐敗してしまいます。
根腐れとは?
7日以上土が湿っていたら要注意。
根腐れとは鉢内が過度のに蒸れることで根が腐敗するトラブルです。
幹に触れてぐらぐらと不安定になっている場合、すでに根が腐っていることが多いです。
海外から輸入した幹を国内で発根させていることも多いパキラ。あまり広く根を張っていないものも多く根腐れを起こしやすい傾向。
そのため、パキラへの必要以上の水やりは根を傷ませ腐敗させる原因になります。
根腐れに発展してからでは復活が難しい
すでに根腐れに発展している場合、復活させるのは難しいです。
根が腐敗すると水分や養分が吸い上げられないため、放置していると弱っていく一方です。
根腐れが疑われるときの対処法は?
対処法としては、水やりを控えてできるだけ風通しのよい場所に置き様子を見ること。直射日光を避けた半日陰に置きます。
室内であれば扇風機やサーキュレーターを活用するのもよいでしょう。
このとき、焦って肥料を与えるとさらに根を傷めてしまうことが多い。弱っている時の肥料は控えて。
まだ硬い茎があればカットして挿し木に挑戦してみる
まだ硬い茎がある場合、カットして挿し木に挑戦してみるのも選択肢のひとつです。
挿し木とは、植物の一部をカットし水や土に差して発根させ増やす方法のことをいいます。
パキラの挿し木に適しているのは春~初夏の生育が盛んになる時期
パキラの挿し木に適しているのは春から初夏にかけての気温が上がり始める時期です。
ただし、茎までぶよぶよになる前におこなう必要があります。
パキラの挿し木方法については以下記事を参考にしてみてね。
パキラの水やりは「土が乾いてからたっぷりと」が基本!
パキラの水やりは「土が乾いてからたっぷりと」が基本です。
土が乾ききらないうちに次から次へと水やりしていると、根が酸欠状態になりそのまま傷んで根腐れを引き起こしてしまいます。
秋~冬は水の遣り過ぎによる根腐れを起こしやすい時期
特にパキラが根腐れを起こしやすいのが秋から冬にかけての気温が下がる時期です。
パキラは寒さが苦手なため、気温が下がると徐々に生長が緩慢になります。
すると、根が水分を吸い上げる力が低下し、暖かい時期と同じように水やりを続けていると根が湿り続けて傷んでしまうのです。
最高気温が15度以下になってきたら水やりを控え目にシフト。土が乾いてからさらに3~4日ほど経ってから水を与えて。樹液濃度を高め耐寒性を確保するよ。それでも最低10度は保ちたい。
水やりの管理を楽にしてくれる便利アイテムもある
「水やりのタイミングがイマイチ分からない」「いちいち土の乾き具合を確認するのは面倒くさい…」
そんな時に重宝するのが水遣りチェッカー。
水遣りチェッカーを土に差しておけば、水やりのタイミングを色で教えてくれます。
土が乾けば「白」、湿っていれば「青」
土が湿っていれば青、乾いていれば白。挿しておくだけでプロ並みの水やり管理が可能になります。
特に難しいのが冬場の水やりのタイミング。冬場は水やりチェッカーが白になって、さらに3~4日してからたっぷりと水やりするのがいい。
パキラの幹がぶよぶよな場合、柔らかくなった部分を切っても大丈夫なの?
パキラの幹が部分的にぶよぶよしている場合、そのままにしているとどんどん腐敗が拡がってしまいます。
まずは水遣りを控え、明るく風通しの良い場所へ
室内なら南~東向きの窓際がベスト
まずは水遣りを控えて明るく風通しの良い場所で様子をみましょう。
7日ほど経っても復活の兆しが見えないなら、ぶよぶよになった部分を取り除きます。
ただし、根元部分がぶよぶよの場合は早めに見切りをつけて。まだ幹が硬い部分をカットして挿し木で育て直すよ。
幹の株元がぶよぶよしている場合
幹の根元部分がぶよぶよしている場合、すでに根腐れが進行して幹まで腐敗が拡がっていると考えられます。
そのままだと腐敗して枯れてしまうので、腐敗が拡がる前に切り取って挿し木で育て直すのがおすすめです。
上手くいけば発根し、そのまま育て直すことができます。
幹の上部がぶよぶよしている場合
幹の上部分がぶよぶよしているなら腐敗が拡がる前に切り取るのがおすすめです。
幹の断面には雑菌の侵入を防ぐための癒合剤を塗っておきましょう。
うまくいけば2週間ほどで新芽が出てきます。(下写真)
カットするのは春~初夏にかけての時期がおすすめ。この時期は回復力が高く失敗しにくいよ。
根腐れしたパキラを復活させる方法
根腐れを起こして幹がぶよぶよになっている場合、復活させるのはかなり難しいです。
とはいえ、状況によっては復活できるケースもあります。
- パターン①幹の根元、幹全体がぶよぶよ⇒その株を復活させるのはほぼ不可能。ただし、まだ硬い枝が残っているなら挿し木で育て直すこともできる
- パターン②幹が部分的にぶよぶよ、株元はまだ硬い部分もある⇒腐敗した部分を取り除き、乾かし気味に管理することで復活できる可能性もある
パターン①幹の根元、幹全体がぶよぶよな場合の復活方法
幹の根元だけがぶよぶよの場合、まだ硬い上部を切り取って挿し木で育て直すことができます。
ただし、発根しやすいのは春~秋にかけての暖かい時期です。
パターン②幹が部分的にぶよぶよ、株元はまだ硬い部分もある場合の復活方法
幹が部分的にぶよぶよの場合、取り除けそうなら切り取るのがおすすめです。
株元がまだ硬いようなら復活の可能性は十分にあります。
切れ味の良い清潔なハサミでぶよぶよになった部分を切り取り、新芽が出るまでは明るく風通しの良い場所で管理します。
切り取った際の幹の断面は雑菌が入りやすい。心配なら癒合剤を塗っておくと良いよ。
パキラの幹がぶよぶよになるのを防ぐ方法
パキラの幹がぶよぶよにならないようにするためには、何といっても「水を与えるタイミング」が重要です。
パキラの水遣りは「〇日に1回」と決めず、土の状態と時期を考慮して行う必要があるんだ。時期別で分かりやすく説明するよ。
ぶよぶよ防止!パキラの水遣り【春~秋の場合】
- 土が乾いたタイミングで鉢底から水が出るくらいたっぷりと水遣りする
- 受け皿に溜まった水はこまめに捨てる
- 「土が濡れている時」と「土が乾いている時」のメリハリが大事
- 毎日ちょこちょこ水を足すのは×。鉢内が蒸れることで根腐れを起こしやすい
目安となるのは天気予報。最低気温が15度以上ならこの方法で水遣りしてみて。
ぶよぶよ防止!パキラの水遣り【秋~冬の場合】
- 土が乾いてさらに3~4日ほど経ってから土の約1/3が湿る程度に水を足す
- 室内管理の場合は風通しが悪くならないよう注意。風通しが悪いと根腐れを起こしやすい
最低気温が15度を下回るようになってきたら徐々に水遣りの間隔を空けるよ。
パキラの幹がぶよぶよ柔らかい…!原因と復活方法を解説します【まとめ】
今回は、パキラの幹がぶよぶよな時の原因と対処法をご紹介しました。
パキラの幹がぶよぶよになっている時は、水をやり過ぎていなかったかを思い出してみましょう。
また、パキラは寒さが大の苦手です。5度程度までは耐えられるものの、15度を下回ると徐々に生育が止まって水を吸う力が弱まります。
この状態で通常と同じように水をやり続けると起こりうるのが根腐れですね。
パキラの幹がぶよぶよな時の主な原因と対処法
- パキラの幹がぶよぶよの場合、根腐れに発展している可能性が高い
- しばらくは水やりを控えて風通しのよい場所で様子をみる
- まだ硬い茎があれば挿し木で育て直してみるのもよい(適期は春~秋)