【結論】
冬のパキラの水やり頻度の目安は 7〜10日に1回。
ただし「土が乾いてから3〜4日待つ」が基本。
環境によっては2週間に1回程度まで空けてもok。
大きく広がる深いグリーンの葉が人気の観葉植物「パキラ」。
耐寒性・耐陰性ともに高く、丈夫で育てやすいパキラですが、冬の管理にはちょっとしたコツが必要です。
今回は、パキラの冬の管理方法と注意点をまとめて解説します。
冬のパキラの水やり頻度

冬のパキラは、土が乾いてさらに3~4日経ってから水を与えましょう。
乾かし気味に管理することで根腐れを防ぎ、同時に樹液濃度を高めて寒さに備えます。
| 室温 | 水やり頻度の目安 |
|---|---|
| 20〜25℃ | 土が乾いてから3〜4日後(7〜10日に1回) |
| 15〜20℃ | 土が乾いてから5日後(10〜14日に1回) |
| 10〜15℃ | 2週間に1回程度 |
| 10℃以下 | 水やりほぼ不要・極少量に |
土が乾いてさらに3~4日経ってから
冬のパキラは水を吸収するスピードが落ちています。土が乾かないうちに水をやると、根腐れにつながります。
土の確認方法【目安】
- 鉢植えを持ち上げてみて軽い
- 鉢底から見える土が乾いている
- 指を土に3cm程差し込んでみて湿気を感じない
水やりチェッカーを利用して管理するという方法もあります。

水やりチェッカーは水やりのタイミングを色でお知らせしてくれる便利アイテム。
水やりのストレスを減らし、根腐れのリスクを低くしてくれます。
- 冬の水やり…チェッカーが「白」になって、さらに3~4日してから土の約1/3が湿るくらいの水を与える。夜間の水やりは避け、晴れた日の午前中に済ませるのが失敗回避のコツ。
- 春~秋の水やり…チェッカーが「白」になったタイミングで、鉢底から水が流れるくらいたっぷり与える。受け皿に溜まった水はこまめに捨てる。
冬のパキラで絶対にやってはいけない水やり3つ

① 土が乾く前に水を足す
冬は成長が止まり、根が水を吸うスピードが大きく低下します。
乾く前に水を足すと、土の中が常に湿った状態になり、根腐れの大きな原因になります。
② 夜に水を与える
夜は気温が下がり、冷たい水が鉢を急激に冷やしてしまいます。
根がダメージを受けやすくなるため、冬の水やりは必ず日中の暖かい時間帯に行いましょう。
③ 鉢底に水を溜める(受け皿に残す)
冬は蒸発量が少ないため、受け皿の水を放置すると土が長時間湿り、根腐れのリスクが一気に高まる季節です。
必ず数分後に水を捨ててください。
パキラが冬場に弱る主な原因3つとは?

まずは、パキラが冬に弱ってしまう主な原因3つからみていきましょう。
寒さ(15度以下)
中南米が原産のパキラは耐陰性・耐寒性が高いため観葉植物として人気のグリーンです。しかし、本来のパキラは日当たりがよく暖かい場所を好みます。
そのため、日本の冬はパキラにとって過酷な環境です。
本来は暖かい場所が大好きなパキラ

耐寒性があるため「観葉植物」として親しまれているパキラですが、本来は暖かい場所が大好きです。
最低でも5度以上なければ、パキラは寒さで弱り枯れてしまいます。
水のやり過ぎ

パキラは水のやり過ぎによる多湿状態が続くと、根っこが腐って枯れる「根腐れ」を引き起こします。
土が乾いていないうちに水を与え続けることで、根っこがうまく呼吸できずに傷んでしまうからです。
特に、冬場の水のやり過ぎは注意!
冬場はパキラの生長が緩慢になっており、水を吸収する力自体が低下しています。そのため、必要以上に水を与えると、吸いきれなかった水が鉢内に長く溜まることに。
その結果、根を腐らせたり根を冷やされたりして、冬にパキラを弱らせる原因となります。

株に対して大きすぎる鉢は避けて

パキラの株に対して大きすぎる鉢に植えている場合、根腐れするリスクが高まります。
その理由は、株に対して鉢が大きすぎると吸いきれずに残った水分が鉢内に長く停滞しやすいからです。
吸いきれずに残った水分により高湿状態が続くということですね。
▶パキラが根腐れしたかどうかの見分け方は?原因と対処法を徹底解説
病害虫による被害

冬場は暖房をつけているため窓を閉め切っていることが多いでしょう。そのため、冬場の室内はどうしても風通しが悪くなりがちです。
そのため、「風通しが悪く乾燥する」または、「風通しが悪く湿気がこもる」などの極端な状態に陥りやすいです。
- 風通しが悪く乾燥する⇒ハダニがつきやすい傾向
- 風通しが悪く湿気がこもる⇒コナカイガラムシがつきやすい傾向
パキラにつきやすい!ハダニとコナカイガラムシ
- ハダニ…乾燥する時期につきやすい。パキラの葉を吸汁し変色させる。葉の付け根や茎に蜘蛛の巣のようなものが付着していたらハダニの可能性が高い。葉水で防ぐこともできる。
- コナカイガラムシ…白い粉のようなふわふわとした小さな虫。放っておくとどんどん増殖して徐々に株を弱らせる。風通しの悪い湿気の多い環境で繁殖しやすい。

白い粉に見えるコナカイガラムシですが、よく見るとワラジムシに似た形(楕円状)をしています。
パキラの冬越しで必ず押さえておくべきポイントは?

次に、パキラの冬の管理のコツを3つご紹介します。
水やりは土が乾いてさらに3~4日経ってから

パキラは暖かい場所を好む植物です。15度以下になると生長が緩慢になります。
温度計を設置し、20度~25度くらいを保つのが理想です。


冬場の寒い時期は、やや乾燥気味に管理することで樹液濃度が高まり、パキラの耐寒性を高められます。
冬は夜になったら窓から1~2m離す

夜になったらパキラを窓から1mくらい離し、寒さから遠ざけましょう。
想像している以上に朝晩、冷え込むのが冬の窓際です。特に戸建ての場合は冷え込みやすいので注意します。
心配な場合は、受け皿の下に薄型の温熱シートを設置するのもおすすめです。
葉水(はみず)で害虫予防
冬の室内は空気の乾燥によって葉が傷みやすいため、ときどき霧吹きで水を吹きかけてあげましょう。
葉水は葉の表面だけではなく、裏側や茎にも吹きかけるのがコツです。
窓を閉め切る冬は風通しの確保が大切!
冬場の風通しの悪さを改善するにはサーキュレーターの活用がおすすめです。
冬の室内は窓を閉め切ることで風通しが悪くなりがち。
空気の乾燥と風通しの悪さが揃うとカイガラムシやハダニが発生しやすくなります。
冬のパキラは“水を吸えない”ことが最大の落とし穴(実体験)

私自身、パキラの冬越しでは何度も失敗してきました。
冬は水を吸うスピードが落ちる
冬のパキラは低温で代謝が落ち、水を吸うスピードが一気に鈍くなるんですよね。
暖かい時期と同じペースで水やりを続けてしまうと、土の中に水分が溜まり、根が腐って一気に弱ってしまいます。
植え替え直後は特に注意
特に気をつけてほしいのが、秋以降に植え替えたパキラ。
根がまだ環境に慣れていないタイミングで寒さが来ると、吸水力がさらに落ち、根腐れを起こしやすくなります。
私はまさにこれで一鉢ダメにしてしまいました。
小さな株も注意

また、100均などで売られている小さめの株は寒さに弱いです。
根が浅く張っていないため冷気の影響を受けやすく、低温と過湿が重なると一気に枯れ込みます。
この3つは死守して
冬は水やり頻度を気にする前に、まず
✔ 15℃以上をキープする
✔ 直接冷気に当てない
✔ 水やりを大幅に減らす
この3つが前提になります。
水やり頻度以前に寒さに当てないことも重要
冬のパキラは“水の量”よりも“環境が整っているかどうか”が運命を左右します。
まずは株をしっかり温め、その上で水やりの間隔をあけて管理すると、私の経験上いちばん失敗しにくいです。
パキラの冬の水やりに関するよくある質問

Q1. 冬はどれくらいの頻度で水をあげればいいですか?
A. 室温15℃以上なら「土がしっかり乾いてから3〜5日後」、10〜15℃なら「土が乾いてから1週間以上」あけるのが目安です。
Q2. 冬は水やりの量を減らしたほうがいい?
A. 量は減らさず、頻度を減らすのがポイントです。
ただ、個人的には量も減らすのがおすすめ。土の約1/3が湿るくらいの量が根腐れを起こしにくいです。
Q3. そもそも『土が乾いた状態』ってどう判断すればいい?
A. 表面だけでなく、指を第一関節まで入れて冷たさや湿り気を感じなければOK。重さを持って確かめる方法も効果的です。
土に挿しておくだけで土の乾き具合を分かる「水やりチェッカー」があると便利です。

Q4. 冬でも葉がしおれているときは水が足りない?
A. 冬は寒さストレスでもしおれます。乾燥だけが原因ではないため、まずは土の乾き具合を確認してください。
Q5. 暖房の部屋に置いている場合は水やり頻度は増える?
A. はい、暖房で空気が乾燥するため少し早く乾きます。ただし根元は冷えやすいので、水やりは日中の暖かい時間に。
ただし、夜間に15度以下になる環境なら水やりは控えめに。
Q6. 逆に寒い玄関に置いている場合はどうする?
A. 非常にゆっくり乾くため、頻度はさらに少なく。2〜3週間に1回で十分な場合もあります。
Q7. 水やりの代わりに葉水だけにしてもいい?
A. 乾燥対策として葉水は有効ですが、水やりの代わりにはなりません。根にも最低限の水分が必要です。
Q8. 冬は根腐れしやすいのは本当ですか?
A. はい。低温で蒸発しにくいため湿った状態が長く続くことが原因。冬は特に「水のあげすぎ」に注意。
また、夜間に水やりすると根が湿った状態で冷えるので、これもまた根腐れの原因になりやすいです。
Q9. 乾燥が心配で少しずつこまめに水を与えてもいい?
A. NGです。冬は細かい水やりが一番危険。与えるなら「しっかり」「間隔をあけて」が鉄則。
常に根が湿り続けると根腐れリスクが急増。
Q10. 冬でも肥料を一緒に与えていい?
A. 冬は成長が止まるため肥料は不要。水と同様、根を傷める原因になります。肥料は春〜夏に再開しましょう。
▶パキラにおすすめの肥料とは?肥料を選ぶ時に抑えておくべき2つのポイント
冬のパキラ|水やり頻度まとめ
- 目安:7〜10日に1回
- 土が乾いてから3〜4日空ける
- 夜の水やりNG(冷えて根腐れ)
- 午前中に与える
- 量は「土の1/3が湿るくらい」
- 乾燥気味にしたほうが耐寒性UP
パキラが冬場に弱る主な原因3つ
- 寒さ
- 水のやり過ぎ
- 害虫による被害
パキラ 冬の管理のコツ3つ
- 適温は20度~25度くらい
- 土が乾いてから控え目に水やり
- 葉水(はみず)で害虫予防
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