パキラの葉っぱが内側に丸まったまま…。ちゃんと水やりしているのになぜ?
パキラを長く育てていると、葉が丸まる症状に悩まされることがあります。
水やりしても葉の丸まりが改善されない場合、パキラが何らかのストレスを感じている可能性が高いです。
そこで今回は、パキラの葉が丸まる時によくある原因と、その対処法について詳しく解説します。
パキラの葉が丸まる時によくある原因と対処法
パキラの葉が丸まるときによくある原因には、以下のようなものがあります。
日光不足
パキラは耐陰性があるとはえ、窓から遠く離れた壁際や部屋の隅だと、日光不足に陥ります。
日光が不足すると光合成が十分に行われず、葉が丸まったり下向きになったりしやすいです。
対処法
- 室内なら南~東向きの窓際に置く: パキラを窓辺の明るい場所に置き、十分な日光を浴びせましょう。直射日光は避けつつも、間接的に明るい光が当たる場所が理想的です。
- 15度以上なら屋外の半日陰に置く: 気温が許すなら屋外で育てると丈夫な株に育ちます。十分な光と風を受けることで光合成が盛んになり、葉にハリが戻ってくるはずです。ただし直射日光は避け、15度以下なら室内管理を続けます。
根腐れ
土が乾かないうちに次から次へと水を与えていたり、保水性の高すぎる土に植えていると、鉢の中が蒸れて根が腐りやすいです。
根が腐ると水分が吸収できず、葉が丸まってしまうことがあります。
根腐れが進行すると地上部まで腐敗が拡がり、株自体が衰弱し枯れてしまいます。
対処法
- 土が乾くまでは水やりを控える: 根腐れが疑われる場合で土が湿っているなら、まずは土が完全に乾くまで水やりを控えます。土が乾いたら鉢から取り出し、傷んだ根を取り除いてから、水はけの良い清潔な土で植え直します。
- 明るく風通しの良い場所に置く: 室内管理の場合、風通しが制限されるため根腐れを起こしやすいです。できるだけ明るく風通しの良い窓際に置き、窓を閉め切る時期はサーキュレーターをフル活用しましょう。
空気の乾燥(湿度50%以下)
パキラは湿度を好むため、空気が乾燥しすぎると葉が乾燥して内側に丸まることがあります。
特に、暖房を使用している冬の室内では空気が乾燥しやすいです。
対処法
- 加湿器の使用: 室内の湿度を保つために加湿器を使用するのが有効です。特に、湿度が低くなる冬場は、部屋全体の湿度を40〜60%に保つことが理想的です。
- 霧吹きでの加湿: パキラの葉に直接水を霧吹きでかけ、葉の表面を潤すことも効果的です。ただし、葉に水が溜まり過ぎるとカビが発生しやすくなるので、適度な量を心がけましょう。
- 葉水: 毎朝葉に水を与える「葉水」もパキラの健康維持に役立ちます。葉の汚れを取り除き、湿度を上げることができます。
病害虫によるダメージ
病害虫、特にハダニやカイガラムシのような小さな虫がパキラに寄生すると、葉がダメージを受けて丸まることがあります。
これらの害虫は葉の汁を吸い取り、植物の成長を阻害します。放置していると、ウイルスや細菌感染が広がり弱ってしまうこともあります。
対処法
- 虫の駆除: 葉の裏などに小さな虫がいる場合は、すぐに取り除きましょう。軽度の虫害であれば、葉を水で洗い流すだけで対処できることがあります。虫が大量発生している場合は、市販の殺虫スプレーや石鹸水を使って駆除します。
- 予防策: 室内の換気をよくし、植物同士が密集しないように配置することで、病害虫の発生を防ぎます。また、新しい植物を導入する際は、必ず病害虫のチェックを行い、感染が広がらないように気をつけましょう。
根詰まりによる葉の丸まり
パキラを2年以上植え替えていないと、鉢の中が根っこでいっぱいになったり、土の劣化が起こります。
その結果、鉢内が蒸れて根が傷み、根腐れを引き起こす可能性が高まります。
対処法
- 植え替えの実施: 根詰まりが原因の場合は、早めに大きな鉢に植え替えを行います。植え替え時には、根を傷つけないように注意し、鉢底に排水性の良い素材を敷くことで、根が健康に育つ環境を整えましょう。
- 植え替えのタイミング: パキラの植え替えは春から初夏にかけて行うのが最適です。この時期は成長が活発になるため、植え替えのストレスを最小限に抑えることができます。
パキラの葉が丸まるときにやってはいけないこと3つ
パキラの葉が丸まる場合、ついやってしまいがちな間違った対処法は以下3つです。
弱った状態で肥料を与える
パキラが葉を丸める場合、何らかのストレスを受けている可能性が高いです。
株が弱っているときに肥料を与えると、根に大きな負担をかけてしまいます。
吸収できなかった肥料成分が鉢内に長く蓄積すると、根や葉にさらなるダメージを与える恐れがあります。
いきなり強い光に当てる
パキラを含め、植物は急激な環境の変化に弱いです。
いきなり強い光に晒すと葉焼けを起こし、さらに状態が悪化してしまいます。
葉が丸まっている状態ではすでにストレスを受けているため、急激な光の変化に対応できません。
土が湿っているのに水を与える
パキラの葉が丸まっている時、水分不足と勘違いしてつい水を与えてしまうことがあります。
ただ土が湿っている状態でさらに水を与えると、根腐れを悪化させてしまいます。
特に、パキラは水はけの良い土を好むため、水のやりすぎは避けましょう。
パキラの葉が丸まる時によくある原因と対処法【まとめ】
パキラの葉が丸まる原因には、日光不足、根腐れ、空気の乾燥、病害虫、根詰まりなどがあります。
それぞれの原因に応じた対処法を早めに実施することで、再び健康な状態を取り戻すことができます。
焦って肥料を与えたり、強い光に当てたりするのは避け、まずは原因を探ることから始めてみてみましょう。